事業事例
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事業(活動)の内容・仕組み・経緯
一般社団法人四国クリエイト協会は、四国の豊かな未来づくりを支える非営利法人として、国土の利用、整備、保全及び災害防止に関する事業の推進と国土の健全な発展に寄与することを目的としている。この目的は、前身である四国建設弘済会から変わらずに、昭和43年設立以来、公益事業を実施している。
平成19年6月にはCSR行動憲章とCSR行動指針を制定し、「5.公益事業活動と社会貢献」、「6.環境保全活動の推進」に基づき職員自ら積極的に取り組んでおり、平成22年11月より高知県の協働の森づくり事業に参加。
高知県、梼原町、梼原町森林組合と当会の4者間でパートナーズ協定を結び、毎年梼原町で手入れの行き届かない森の間伐、除伐、作業道の整備、協定森林への植樹など森林の循環に取り組んでいる。
事業(活動)を始めた背景・理由
四国では、気候変動の影響により激甚化・頻発化する風水害や、切迫する南海トラフによる巨大地震などの自然災害に備え、安全・安心な社会の構築に向けて、防災・減災、国土強靱化の取り組みが求められている。一方、美しい自然やお接待等おもてなしの文化に育まれた四国らしさを大切にしながら、持続的成長に向けた地域づくりも大切になる。
先人たちが築いてきた四国の建設文化をより豊かなものとして次代に伝えていくため、CSR行動憲章に基づき、国連が提唱する持続可能な開発目標SDGsを重要な事業目標とし、建設行政を補完する各種事業を通して四国の未来づくりをサポートしている。
事業(活動)の成果・効果
令和4年の主な取り組みは、4月29日(金)昭和の日、梼原町後別当地区山林において、梼原町森林づくり会議主催の「梼原令和の森林づくり」に参加。あいにくの雨の中、梼原町とパートナーズ協定を締結している企業、高知県、梼原町森林組合と地域の皆様とで、ツバキ・カエデ・モミジなど広葉樹の植樹を行った。
山は作業道や作業場所などが整備されており、雨でぬかるみ滑って手をつくところもあったが、安全に作業することができた。植樹箇所にはあらかじめピンクのリボンで印があり、森林組合の皆様に見守られながら一人5本程度を植えた。
協定は3年毎に更新されており、令和4年4月に締結した協定森林の面積はスギ、ヒノキ林など61.73haとなった。また、CO2の森林吸収算出では、平成29年度から令和3年度の施業場所の合計で132.54t-CO2の吸収量となっている。協定林の在る梼原町川井地区の皆様とは間伐体験以外にも交流会を実施しており、地域の活性化にも取り組んでいる。
作業後は梼原町役場に戻り、地元のお母様が作ってくださったお弁当をいただき、梼原名物じゃんけん大会を実施。じゃんけん大会では、地域特産品である椎茸やチーズケーキ、シシ肉のアヒージョ缶などが景品となった。
参加賞として廃材を利用した箸造りセットを全員に配るなど、地域との交流を深め山村の振興、活性化にも努めた。梼原町では搬出した間伐材の幹は建築資材へ、端材は木質ペレットを生産するなど枝葉まで残すところなくすべて利用されている。
今後の展開方向
こうした取り組みが、2015年国連サミットで採択された持続可能な開発目標SDGsの「13.気候変動に具体的な対策を」、「15.陸の豊かさをも守ろう」をはじめ、森林を守ることが「14.海の豊かさを守ろう」ならびに防災・減災につながることから「11.住み続けられるまちづくり」、職員が森林でリフレッシュできる「3.すべての人に健康と福祉を」、地域の文化や産品を広め働く場所をつくりだす「8.働きがいも経済成長も」、官民・市民社会の絆「17.パートナーシップで目標を達成しよう」などに繋がると考えている。
令和4年度に梼原町で開催された森林フェスティバルは、遊びながら森を身近に感じてもらうイベントとなった。徳島県神山町のしだれ桜の植樹活動など、四国各地で開催される活動にも参加・助成支援を実施しており、国土保全、水環境問題、CO2削減などの環境保全、および温暖化よる集中豪雨や大型化する台風の影響で発生する土砂災害への対策など、防災事業と地域活性化事業に当会の公益事業として支援しており、今後も様々な活動を通して森林保全活動に協力して参りたい。